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わからないことだらけの不妊治療。情報に惑わされないコツは?

ベビmatch運営事務局

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ある日突然直面する不妊という壁

「治療の詳しい内容まではわからなくても、不妊治療という言葉は聞いたことがある」という女性は増えています。それでも出産を希望していないうちは、自分がいつか不妊治療をするかも、と当事者目線で考えたことがあるという人は多くはないかもしれません。

筆者も含め、不妊治療を受けることになる人の多くが、少し前までは自分が不妊に該当するとは想像もしておらず、検査を受けてもなお不妊だとわかると大なり小なりショックを受けるものです。このように、漠然と不妊治療という言葉を聞いたことがあるという程度では、費用やスケジュール、どのような薬を使うのかなど、治療に関する詳しい内容など到底わからないまま、治療を開始することになります。

もちろん必要なことを十分に調べてから治療を始めることができれば理想ではありますが、女性の年齢と妊娠には大きな相関があり、簡単にいうと女性の年齢が進めば進むほど妊娠できる可能性は低くなっていきます。特に女性の年齢が35歳を超えると、一般的には時間とともに大きく妊娠率が下がっていきます。そのため、1回の生理=約1ヶ月という時間でさえとても貴重なものになります。

日本の不妊治療が抱える困難さ

しかし2021年6月現在、日本では不妊治療のほとんどが保険適用外の診療になります。そのため、治療における費用や治療方針は病院によって大きな違いがあります。

たとえば不妊治療の中でも高度不妊治療といわれる体外受精では、一度の移植までにかかる費用が30万円程度から100万円以上にのぼることもあり、多くの病院では50万円前後が相場です。もちろん同じような診療内容であっても費用が異なることもあれば、採卵に至るまでの卵巣刺激の方法や使用する薬剤などの違い、移植にあたって選択できるオプションの違いなどから費用が大きく異るということもあります。

さらに治療当事者が困惑するのは、治療に対するガイドラインが定められていないという点です。病院によっては強い方針を掲げて治療を進めているケースもあり、これに納得して治療を受けているのであれば大きな問題ではないかもしれません。しかし、病院によってはそもそも受けられるオプションや治療に限りがあったり、生殖医療に不慣れな人には不十分な説明のままに、結論が患者に委ねられたりというケースがあるのも事実です。

そのため、治療当事者が自分なりに情報収集をしないと、そもそも自分が受けたことがない、あるいは提案されたことさえない検査の数値をもとに治療内容を判断する病院があることや、自分が使用している薬以外の薬を使うことがあるということさえ知らないまま、言われた通りの治療を進めるだけになってしまうということも起こり得ます。

治療を受けるにあたっての心構え

これは治療当事者にはとても厳しい現実ではありますが、不妊治療というものは、必ずしも妊娠、そして出産できるというゴールが約束されるものではありません。だからこそ、自分がどのように治療を進めていくのかをしっかり理解し、納得した状態でないと結果が伴わなかったときに大きな後悔に襲われることも。

納得して治療を進めていくためには、自分なりに情報収集や生殖医療についての勉強をするのは欠かせません。しかし、その反面、インターネットなどで多くの情報が手に入りやすい時代だからこそ、自分に必要な情報を精査するということも重要になってきます。

不妊治療に限らず、健康情報やヘルスケア商品には医学的根拠が明確になっていないものがたくさん存在するのも事実です。治療当事者がそれを鵜呑みにしてしまい、その情報を信じ自分に当てはめて訴えてくることも多く、かえって良くないことを取り入れてしまうことがあるというのは、多くの医師が日々頭を抱えている実情でもあります。

不妊治療において情報に惑わされないコツ

ここからは、不妊治療のための情報収集において、情報に惑わされないコツをご紹介します。

そもそも不妊治療は人によって最適な方法が異なることを理解する

不妊治療では、治療の明確なガイドラインが設定されていないからこそ当事者発信の情報を参考にしたいと考える人はたくさんいます。もちろん、病院を決める際には実際に通っている人の声を参考にしたり、他の人がどのような検査のどのような数値を基準に治療の方向性を決めたのかなど、参考になることはたくさんあります。

しかし、年齢や体の状態など、様々な状況から複合的に診断した上で治療の提案がされているということを念頭に置いておきましょう。

たとえば検査の結果不妊の大きな原因が見つからなかった場合、一般的にはタイミング法から治療を開始します。しかし、40代から不妊治療を開始した場合、タイミング法に時間を使うよりもより確実な人工授精や体外受精を勧められることもあるでしょう。

上記はあくまでも一例ですが、他者の治療内容はあくまでも参考にとどめ、自分にとって最適ではないかもしれない可能性も忘れないようにしてください。

信頼できる機関の出している情報を参考にする

特に当事者以外から発信されている情報を参考にする場合は、情報の発信元が信頼できる機関によるものかどうかを確認しましょう。信頼できる機関というのは、たとえば厚生労働省や病院、病院名や肩書、氏名などを明記している専門家による情報です。また、できる限り営利目的ではない機関のほうが望ましいです。

不妊治療にまつわる民間療法や営利目的の商材は数えきれないくらいに沢山ありますが、医療的な根拠に乏しいものが存在するのも事実です。もちろんこのような方法が合う人がいないとは限りませんが、民間療法に頼って治療のステップアップの時期などを先送りにしてしまっては、無駄に時間を費やしてしまう可能性が否定できません。

複数の情報を比較する

繰り返しお伝えしているように、現状の不妊治療には定められたガイドラインがありません。そのため、治療の方針は病院や専門家によって大きく違うということも珍しくありません。特に生殖医療は世界的にも急速に進歩し続けているため、その方針が古いデータをもとに決められているというケースも考えられます。

そのため、たとえそれが専門家の情報だとしても、なにかを調べる際には複数の情報を比較して検討するのが理想的です。

 

まずは通院先の医師を信頼すること

ここからは少しスピリチュアルな観点になってしまいますが、素直になり、目の前にいる医師や医療従事者を頼ってみる。素直になれるときは体や心もいくらかリラックスしていると思います。そんな心身の状態が不妊治療を受けていく中では重要かもしれません。

自分の考えや思いがあるときは、勇気を出して目の前の医師や医療従事者に伝えてみてください。病院の口コミサイトなどは多数存在しますが、その口コミに振り回されないようにしましょうね。

ほんの何分かの診察で、信頼関係を築いていくことは医師にも医療従事者の私たちにもコミュニケーション技術が求められ、忙しい現場では特に難しい部分もあるのかもしれません。

口コミを参考にするときは、口コミから想起できる院内の雰囲気やその医師のキャラクターというものを理解することに利用することをお勧めします。

 

治療は医師と相談しながら進めていく

根拠に基づいた専門家の意見が重要であること、個人の状態によって適した治療方法が変わってくることなどを総合的に考えると、治療の方法などを決める上で、やはり自身の色々な検査データをもとに治療の方向性を決めるのが一番です。

そのためには、医師と患者が二人三脚で治療を進めていく必要があります。つまり、納得ができないまま医師の言うことだけを信じて進めるわけでもなく、医師の意見を聞かずに外部の情報だけを参考にして一人で決めてしまうということでもありません。

筆者は治療の時に納得がいかず医師に怒りをぶつけてしまったことがありました。診察室で怒りとともに涙も流してしまいました。そのくらいギリギリの精神状態にいたのです。
ですが、その時の医師は誠実に向き合って下さいました。そのことが信頼関係を築くきっかけになったのか、安心して前に進め、二回目の移植で妊娠ができた経験があります。

もちろん、自分が相談しにくい環境であったり、そもそも希望する方法を実施していない病院なので選択肢がない、という場合には転院を検討するのもひとつの選択肢です。ですが、転院も勇気がいるもの。

後悔しないように進めていきましょうね。

情報に惑わされず、納得できる治療を選んで

不妊治療は昔に比べて一般的なものになりましたが、治療の地域格差なども課題のひとつです。たとえば首都圏には有名クリニックが集中しているため、かえってどの病院を選んだら良いのか迷ってしまう人がいます。一方、不妊を専門としている病院が数えるほどしかないという地域もあり、そもそも病院を選べる状況ではないという人もいます。

だからこそ、生殖医療のことが十分に理解できていない状態でも、医師に質問をしたり疑問をぶつけたりすることを躊躇してしまいがちです。しかし、治療を受けるのは自分自身。どんな結果になっても後悔を少なくするためには、わからないことは確認し、自分の希望も伝えつつ治療を進めることが大切です。

インターネット上に溢れるたくさんの情報に惑わされることなく、自分が納得できる状態で治療を進めるための参考と考え、医師と相談しながらパートナーと治療の方針を決めていきましょうね。

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