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インターネットの情報に振り回されない心の土台の作り方

今井さいこ先生

今井さいこ先生

インターネットの情報に振り回されない心の土台の作り方

こんにちは。

心理カウンセラーの今井さいこです。

Google検索、Yahoo!知恵袋、発言小町・・・

私たちの身近には「インターネット」があり、不安なことやわからないことがあるとすぐに“答え”を探すことができます。

とても便利な世の中です。

でも、間違った使い方をしていると不安を増幅させる結果に・・・

今回は、不妊治療中のインターネットとの付き合い方について、メンタルケアの観点からお伝えします。

答えが欲しくなる心理

妊活支援をしているとよく聞くことがあります。

「リセット前後に妊娠初期症状を調べまくる」

「妊活に○○がいいと聞いたらつい買ってしまう」

など。

不妊治療中の方は病院で確実な検査結果を得られるので、この傾向が少なくはありますが、移殖から判定日までの長さはいつものそれとは比べ物にならないぐらい長く感じ、判定日を待たずに市販の妊娠検査薬を使う方もいます。

そんな時に陰性の結果が出ると、ついつい「妊娠検査薬 いつから」など検索していませんか。

ちなみに、Googleで「妊娠検査薬」と入れると候補に「妊娠検査薬いつ」と一番上に出てきて、多くの人がこのキーワードで検索をしていることが分かります。

モヤモヤした気持ちに白黒つけられたら、と検索をしたくなる心理が働きますが、検索結果で出てくるのは、一般の方の体験ブログであったり、専門家が監修していないまとめサイトの記事であったりすることが多いです。そのため、結局は気持ちの根本的な解決につながっていないことが多いです。

では、どのような心持ちで不安な期間を過ごせばよいのでしょうか。

キーワードは「自己効力感」

心理学用語に「自己効力感」という言葉があります。

「自分はその物事を達成できると信じる力」のことです。

不妊治療まで進んでいる方は、妊活期間が長期化していることが多く、毎月「妊娠していない」という事実を突きつけられることで「私は妊娠できる!」と信じる力が低くなっている方が多いです。

そういう状態であることを理解し、情報に振り回されるのではなく、自分で自分を信じられる状態を作るようにしましょう。

この「自己効力感」は、

①達成経験(最も重要な要因で、自分自身が何かを達成したり、成功したりした経験)

②代理経験(自分以外の他人が何かを達成したり成功したりすることを観察すること)

③言語的説得(自分に能力があることを言語的に説明されること、言語的な励まし)

④生理的情緒的高揚(酒などの薬物やその他の要因について気分が高揚すること)

⑤想像的体験(自己や他者の成功経験を想像すること)

のいずれかによって高めることができます。

不妊治療中の方にお勧めの方法は「⑤想像的体験」です。

その理由を次項で説明しましょう。

自分でできる自己効力感の高め方

前項で自己効力感を高める方法を5つ紹介しました。

①は、皆さんの達成体験によって高めることができますが、妊活期間が長い方はどちらかというと「妊娠できなくて当たり前」と落ち込まないための自己防衛策として自己暗示をかけている方が多く、不妊治療以外の過去の達成体験をうまく応用できない方が多いです。

②は、周囲の妊娠・出産が自身の嫉妬や妬みのもとになることもあり、逆に自己嫌悪に陥ることもあるので、自分の心の状態を確認する必要があります。

③は、私のカウンセリングや妊活CAFEというイベントにきていただいた方には積極的に言葉にして伝えていますが、そうでない方はご主人やご家族のご協力を仰ぐことで効果を得られます。

④は、妊活中であること、健康上のことを考えるとあまりお勧めできません。

⑤は5つの中で一番手が出しやすいもののため、積極的に取り入れてほしい方法です。

「想像的体験」で大事なことは、「ありありと想像すること」なのですが、「自分が妊娠している姿をありありと想像する」ことは日常の中で難しいでしょう。

そこでお勧めしているのが、雑誌などから妊婦や親子写真を切り取り、A4もしくはA3の紙に貼り付けて「コラージュ」をつくる方法です。

妊婦の写真や親子の写真が辛いという人も、「自分とは違う他人」というフィルターをかけるので辛いと感じますが、自分の将来だと思えば受け入れられることもあるのではないでしょうか。

  • こんな出産をしたい!
  • 自分が妊娠したらこんな妊婦になりたい!
  • こんな生活を旦那と子供と送りたい!

これまで封印してきた想いをコラージュで表現してみてください。

自分の中から沸いてきた自分の将来の姿に勇気づけられることでしょう。

完成したものを見るとパワーがわいてきて、「私は子供のいる生活を送れて当然」と感じられるようになります。

このコラージュは不妊治療で落ち込むことがあるたびに見るとよいでしょう。

コラージュまで作る時間がない方は、将来の在りたい姿、送りたい生活を紙に書き出すだけでもOKです。コラージュ同様、何度も眺めて自己効力感をあげられるよう「ありありと想像」することを意識してみてくださいね。

不安なとき、インターネットの情報に振り回されない心の土台をぜひ作っていきましょう。


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今井さいこ先生

今井さいこ先生

心理カウンセラー/認定心理士/睡眠指導者 高校生の時「環境が心へ与える影響」に興味を持ったことから、大学で心理学を専攻。臨床心理学を中心に認知心理学、知覚心理学、行動心理学、生物心理学、発達心理学を学ぶ。その後、社会人としてベンチャー企業に勤める傍ら、心理カウンセラーとしての勉強と実践を積み、2009年より女性向けの個人カウンセリングを開始。自身の妊活経験から「妊活中も日々の生活を楽しく充実したものにしたい」と感じたことから、2013年より妊活女性・ご夫婦向け心理カウンセリングを開始。現在は、妊活~育児中の女性を対象に「メンタルケア×アクティブスリープ」による心と体、両面からのアプローチで悩みを解決するためのサポートを行っている。体外受精を経て2児の母でもある。